重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

読書メモ、探究メモなど。

出版・編集

記録メモ:日経サイエンス2023年10月号への寄稿

久しぶりの投稿は、仕事(業務外)の記録。 日経サイエンス2023年10月号 [雑誌] 日経サイエンス Amazon 科学雑誌『日経サイエンス』の2023年10月号(8月発売号)の、二つの記事に関わらせていただいた。 1)「脳とAI 溶ける境界 大規模言語モデルが開く脳の…

読書メモ:学術出版の来た道(有田正規 著)

学術出版の来た道 (岩波科学ライブラリー 307) 作者:有田 正規 岩波書店 Amazon 何気なく手に取ったこの本、非常に面白く、ためになる内容だった。タイトルに「学術出版」とあるが、「学術書」というよりは「学術誌」(いわゆる「ジャーナル」)が主題だ。 …

思考整理メモ:本の価値と編集者の役割~8年間の出版社勤めを終えて~

本日、2020年11月30日をもって、8年8カ月勤務した理工系出版社を退職した。明日からは出版を離れ、違う業界で働くことになる。 本とは何か、出版・編集とはどんな仕事なのか、自分なりに模索し続けてきた日々だった。気持ちがまだ編集者であるうちに、いまの…

思考整理メモ:30年後も読まれる本を育む、「本の文化」のアップデートを夢想する

今、生涯でかつてないほど家にいる。しかも、数か月後の未来が予想できず、どんな優先度で何に取り組めばいいかもよくわからなくて、そわそわする。 そんななか、改めて「本」の良さを実感している。家にいながら心休まらない日々でも、本にはどこか安定感が…

思考整理メモ:「本など書く暇があったら研究したい」研究者に、それでも本を書いてほしい編集者の弁

理工系の研究者に本を書いてもらい、出版の手助けをするのが私の仕事である。しかし、理工系研究者*1たちからは、 本を書く時間なんてとてもないよ 本を書く暇があったら研究をしたい という声を聞くことが多々あり、その頻度は年々増えているように思われる…

思考整理メモ:理工書の「良い企画」についての考察

2018年のゴールデンウィーク最終日。 連休中にあれこれ考えていたことを、文章に残しておきたい。 考えていたのは、理工書の「良い企画」とは何か、について。 ※以下、主に備忘録用の、自分の仕事についてのちょっとしたメモです。多くの人には関係がないう…

読書メモ:騙し絵の牙(塩田武士 著)

騙し絵の牙 作者: 塩田武士,大泉洋 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2017/08/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 主人公は、大泉洋が扮する敏腕編集者。自身が編集長を務める雑誌の廃刊を食い止めるべく、八面六臂の活躍をするというストー…

4年半前の所信表明(自己紹介のかわりに)

久しぶりにiPadを開いたら、だいぶ前に書いた文章の下書きが出てきた。たしか、就職する直前、学生として参加した最後の学会の最中に書いたもの。脳のこととか本のこととか、4年半たった今でも考えていることがほとんど変わっていないことに驚く(初心を忘れ…

読書メモ:学術書の編集者(橘宗吾 著)

学術書の編集者 作者: 橘宗吾 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会 発売日: 2016/07/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 学術書とは何か、学術書の編集とはどんな仕事なのかについて、名古屋大学出版会の編集長が綴った一冊。タイトル…

読書メモ:ユリイカ 2016年3月臨時増刊号 総特集◎出版の未来

ユリイカ 2016年3月臨時増刊号 総特集◎出版の未来 出版社・書店・取次のリアル 作者: 浅田次郎,菅直人,千葉雅也,市川真人,鹿島茂,斎藤貴男,高井昌史,福島聡,佐藤健一,堀部篤史,内沼晋太郎,永江朗,鈴木一誌,福井健策,大原ケイ,工藤秀之,小林浩,林智彦,鷹野凌,…

読書メモ:学術書を書く

学術書を書く 作者: 鈴木哲也,高瀬桃子 出版社/メーカー: 京都大学学術出版会 発売日: 2015/09/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る ビジネスメールの書き方,企画書の書き方,小説の書き方,論文の書き方……「どうやって書くか」を扱った…

読書メモ:本を読むときに何が起きているのか

本を読むときに何が起きているのか ことばとビジュアルの間、目と頭の間 作者: ピーター・メンデルサンド,山本貴光,細谷由依子 出版社/メーカー: フィルムアート社 発売日: 2015/06/27 メディア: 単行本 読書という行為の得体の知れなさ。 この商品を含むブ…