数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠 作者:ザビーネ・ホッセンフェルダー 発売日: 2021/04/09 メディア: Kindle版 ”Lost in Math"の待望の翻訳。原書の読書メモを再掲します。Sabine Hossenfelder氏は、物理学者にして科学ライター。中…
The Science of Science 作者:Wang, Dashun,Barabási, Albert-László 発売日: 2021/03/25 メディア: ハードカバー ネットワーク科学の第一人者として知られるラズロ・バラバシと、組織論を研究するDashun Wangによる共著書。タイトルのScience of Science(…
筆者が探究テーマとしている「神経科学の哲学」と「記憶の設計学」に関してあれこれ考えているなか、「発注」という概念が、一つのキーワードが浮かび上がってきました。以下は、そのスケッチ的なメモです。本記事で少しでも手ごたえが得られれば、徐々に肉…
2021年1月14日に、佐倉統著『科学とはなにか』(講談社ブルーバックス、2020年12月刊)のオンライン読書会を開催した。著者と担当編集者を含む30名弱の方々に参加いただき、個人的にはとても有意義な会だった。 以下、開催の記録・感想をまとめておく。 読書…
2020年もあと数時間。COVID-19の日次感染者数は指数関数の上昇カーブのさなかにある大晦日の今日は、何かを「振り返る」タイミングには向いていないのかもしれない。とはいえ年が変わる。まがりなりも時間に句点(読点?)を打っておきたい。 今年は、どんな…
科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点 (ブルーバックス) 作者:佐倉 統 発売日: 2020/12/17 メディア: 新書 2020年はとくに「科学とはなにか?」を考えたくなる一年だった。 感染症対策で専門家会議や分科会が組織され、連日テレビには様々な科…
本日、2020年11月30日をもって、8年8カ月勤務した理工系出版社を退職した。明日からは出版を離れ、違う業界で働くことになる。 本とは何か、出版・編集とはどんな仕事なのか、自分なりに模索し続けてきた日々だった。気持ちがまだ編集者であるうちに、いまの…
統計学を哲学する 作者:大塚 淳 発売日: 2020/10/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) 発売後すぐに入手し、夢中になって読んだ『統計学を哲学する』。とても大事な本だと感じ、Twitterで次のような(押しつけがましい)投稿もした。 大げさに聞こえるかも…
記憶のデザイン (筑摩選書) 作者: 山本貴光, 発売日: 2020/10/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) 自分の記憶、大丈夫か? と、時々不安になる。人やものの名前が思い出せなかったり、漢字が書けなかったり、というのは前からあるが、それとはちょっと違う…
ネタバレは控えめですが、これから映画を楽しみたい人は読まないほうが良いかもしれません。