重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

読書メモ、探究メモなど。

【再掲】読書メモ:人が自分をだます理由(ロビン・ハンソン、ケヴィン・シムラ―著)

人が自分をだます理由:自己欺瞞の進化心理学 作者: ロビン・ハンソン,ケヴィン・シムラー,大槻敦子 出版社/メーカー: 原書房 発売日: 2019/02/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る こちらの本が翻訳出版されていました。原書の読書メモを再掲し…

読書メモ:Why?: What Makes Us Curious (by Mario Livio)…好奇心をめぐる好奇心

Why?: What Makes Us Curious 作者: Mario Livio 出版社/メーカー: Simon & Schuster 発売日: 2017/07/11 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 著者のマリオ・リヴィオ氏は天体物理学者。一流のポピュラーサイエンスの書き手としても知ら…

読書メモ(解説モード):水の電気分解の何が謎だったのか(Chang 2012, 第2章)

Is Water H2O?: Evidence, Realism and Pluralism (Boston Studies in the Philosophy and History of Science Book 293) (English Edition) 作者: Hasok Chang 出版社/メーカー: Springer 発売日: 2012/05/23 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件…

日々の雑記メモ:イチロー引退会見と、森田真生『数学の贈り物』のこと

イチローが引退した。ここ数日、自分の心をそのことが占めている。 木曜日、偶然見ていた野球中継で、その日が彼の現役最後の日となることを知る。結局、深夜の引退会見までぶっ通しで見た。驚いたことその1。イチローが自分にとって思った以上に大きい存在…

読書メモ:科学哲学の源流をたどる(伊勢田哲治 著)

科学哲学の源流をたどる:研究伝統の百年史 (叢書・知を究める) 作者: 伊勢田哲治 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房 発売日: 2018/11/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「伊勢田先生の新刊だ!」と思って買ったものの、「え、19世紀の歴史? …

読書メモ:AI社会の歩き方(江間有沙 著)…AIと社会について、誰が・どこで・何を話しているのか

AI社会の歩き方―人工知能とどう付き合うか (DOJIN選書) 作者: 江間有沙 出版社/メーカー: 化学同人 発売日: 2019/02/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 本ブログの2016年末の記事「人工知能をトランスサイエンス問題として考…

視聴メモ:「科学と科学哲学――はたして科学に哲学は必要なのか?」…必要、ただし困ったときだけ(?)

先週の金曜日、下記のイベントが行われた。 伊勢田哲治×三中信宏 司会=山本貴光「科学と科学哲学――はたして科学に哲学は必要なのか?」@ゲンロンカフェ 2019年2月22日 科学哲学者の伊勢田哲治先生(以下、伊勢田氏)と、生物系統学を専門とする三中信宏先…

読書メモ:海を撃つ(安東量子 著)

海を撃つ――福島・広島・ベラルーシにて 作者: 安東量子 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2019/02/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る とある方からプレゼントいただいて、この本を読んだ。著者の名前は知らなかった。というか、これが一体…

どうすれば脳を「理解」できるのか:「コンピュータチップの神経科学」から考える

今回は「探求メモ」の特別版といった位置づけで、長めの記事を投稿します。2017年に出た神経科学についてのちょっと面白い論文を読み、友人と議論しながらあれこれ考えて書いたものです。昆虫の神経科学と合成生物学を研究をしている、鈴木力憲氏との共著で…

今年読んだ本で振り返る2018年

2018年もあと2日。 個人的には、今年は仕事で少しだけ手ごたえを得られた一年だった。今年は、企画・編集で下記7冊の本に関わった: 『QBism』、H. C. フォン・バイヤー(著) 、 木村元 (解説)、松浦俊輔 (訳) 『Coq/SSReflect/MathCompによる定理証明…