重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

読書メモ、探究メモなど。

2020年の一冊:『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』

2020年もあと数時間。COVID-19の日次感染者数は指数関数の上昇カーブのさなかにある大晦日の今日は、何かを「振り返る」タイミングには向いていないのかもしれない。とはいえ年が変わる。まがりなりも時間に句点(読点?)を打っておきたい。 今年は、どんな…

読書メモ:科学とはなにか(佐倉統 著)…科学技術を「生態系」として語る

科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点 (ブルーバックス) 作者:佐倉 統 発売日: 2020/12/17 メディア: 新書 2020年はとくに「科学とはなにか?」を考えたくなる一年だった。 感染症対策で専門家会議や分科会が組織され、連日テレビには様々な科…

思考整理メモ:本の価値と編集者の役割~8年間の出版社勤めを終えて~

本日、2020年11月30日をもって、8年8カ月勤務した理工系出版社を退職した。明日からは出版を離れ、違う業界で働くことになる。 本とは何か、出版・編集とはどんな仕事なのか、自分なりに模索し続けてきた日々だった。気持ちがまだ編集者であるうちに、いまの…

読書メモ:統計学を哲学する(大塚淳 著)

統計学を哲学する 作者:大塚 淳 発売日: 2020/10/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) 発売後すぐに入手し、夢中になって読んだ『統計学を哲学する』。とても大事な本だと感じ、Twitterで次のような(押しつけがましい)投稿もした。 大げさに聞こえるかも…

読書メモ:記憶のデザイン(山本貴光)

記憶のデザイン (筑摩選書) 作者: 山本貴光, 発売日: 2020/10/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) 自分の記憶、大丈夫か? と、時々不安になる。人やものの名前が思い出せなかったり、漢字が書けなかったり、というのは前からあるが、それとはちょっと違う…

TENETメモ:『TENET』世界から生還するための「あら探し」

ネタバレは控えめですが、これから映画を楽しみたい人は読まないほうが良いかもしれません。

掬読メモ:独学大全(読書猿)…独学はブートストラップできる

独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 作者:読書猿 発売日: 2020/09/29 メディア: 単行本(ソフトカバー) 『アイデア大全』、『問題解決大全』の著者として知られる市井の著述家、読書猿(どくしょざる)氏による新刊。前著の…

新刊紹介:機械翻訳(ティエリー・ポイボー著、高橋聡 訳、中澤敏明 解説)…機械翻訳の実像を捉える、ユーザーのための一冊

筆者が企画・編集で携わった翻訳書、『機械翻訳:歴史・技術・産業』の紹介記事です。同書は2020年9月29日前後の発売予定です。 機械翻訳:歴史・技術・産業 作者:ティエリー・ポイボー 発売日: 2020/09/29 メディア: 単行本(ソフトカバー) 「機械翻訳」――…

発掘アーカイブメモ:「物流倉庫業における日雇派遣労働」(2010年ゼミレポート)

10年前、大学4年生のときに書いたレポートが出てきたので、アーカイブの意味を込めてブログ記事として掲載します。 労働経済学の先生が主催するゼミのレポート。「神経細胞の数理モデリング」についての卒論執筆の傍ら、倉庫バイトと国会図書館に通い、取り…

読書メモ:心を知るための人工知能(谷口忠大 著)

心を知るための人工知能: 認知科学としての記号創発ロボティクス (越境する認知科学) 作者:忠大, 谷口 発売日: 2020/06/09 メディア: 単行本 「記号創発ロボティクス」を掲げ、その旗振り役として分野をけん引するAI研究者、谷口忠大氏による最新著。 共立出…