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読書メモなど

読書メモ:Altered Traits(Daniel Goleman & Richard Davidson)…「瞑想の脳科学」はどこまできたか

Altered Traits: Science Reveals How Meditation Changes Your Mind, Brain, and Body 作者: Daniel Goleman,Richard J. Davidson 出版社/メーカー: Avery 発売日: 2017/09/05 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 瞑想の科学的研究の第一…

文献メモ:ディープラーニングを人間の学習に近づける(Lake et al. 2017を読んで)

論文を一つ紹介します。 Lake, Brenden M., et al. "Building machines that learn and think like people." Behavioral and Brain Sciences 40 (2017). https://cims.nyu.edu/~brenden/LakeEtAl2017BBS.pdf ニューヨーク大学のBrenden Lake、MITのJoshua Te…

(簡易的)読書メモ:文学問題(F+f)+(山本貴光 著)

文学問題(F+f)+ 作者: 山本貴光 出版社/メーカー: 幻戯書房 発売日: 2017/11/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 以下は、とある会合の「おすすめの本の紹介文」として書いた文章。初読の印象だけの感想なのですが、記録のためにここに…

今年読んだ本で振り返る2017年

年末がやってきた。 一年早かったなあと例年思うわけだけど、今年はその「一年早かったなあ」という思いすらまだ湧き上がってこない。 でも、出来事を一つずつ思い出していくと、1年間がそれなりに厚みのある時間に思えてくるのは不思議なもの。 自分の場合…

読書メモ:自動人形の城(川添愛 著)

自動人形の城(オートマトンの城): 人工知能の意図理解をめぐる物語 作者: 川添愛 出版社/メーカー: 東京大学出版会 発売日: 2017/12/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る また出ました。『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』に…

読書メモ:勉強の哲学(千葉雅也 著)

勉強の哲学 来たるべきバカのために 作者: 千葉雅也 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/04/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (22件) を見る ずっと気になっていた本。2017年を代表するヒット本の一冊として評価されてきてい…

読書メモ:この宇宙の片隅に(ショーン・キャロル 著)

この宇宙の片隅に ―宇宙の始まりから生命の意味を考える50章― 作者: ショーン・キャロル,松浦俊輔 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2017/11/27 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る またもや物理学者が書いた大きな本が出た。それ…

読書メモ:脳の意識 機械の意識(渡辺正峰 著)

脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦 (中公新書) 作者: 渡辺正峰 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/11/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る この本を書店でみて意外に思った。 ひところ意識の脳科学の翻訳本が固めて出され…

読書メモ:スター・ウォーズによると世界は(キャス・サンスティーン 著,山形浩生 訳)…意外と真剣な本?(個人的な意味で)

スター・ウォーズによると世界は 作者: キャス・R.サンスティーン,Cass R. Sunstein,山形浩生 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/11/21 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 帯には「ハーバード大学ロースクールの名物教授が贈る画期…

読書メモ:Mathematics Without Apologies(by M. Harris)…数学者のパトスとは?

Mathematics Without Apologies: Portrait of a Problematic Vocation (Science Essentials) 作者: Michael Harris 出版社/メーカー: Princeton Univ Pr 発売日: 2015/01/18 メディア: ハードカバー この商品を含むブログを見る マイケル・ハリス(Micheal H…

読書メモ:騙し絵の牙(塩田武士 著)

騙し絵の牙 作者: 塩田武士,大泉洋 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2017/08/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 主人公は、大泉洋が扮する敏腕編集者。自身が編集長を務める雑誌の廃刊を食い止めるべく、八面六臂の活躍をするというストー…

【再掲】読書メモ:アルゴリズム思考術(B. クリスチャン、T. グリフィス著)

アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール 作者: ブライアンクリスチャン,トムグリフィス,田沢恭子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/10/19 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 邦題と原題が結びつかず見逃していたのです…

読書メモ:最近読んだビジネス書5冊

最近、企業経営に関する数冊の本を読んだ。 何冊も読むつもりはなかったのだが、一冊目が思いのほか面白く、芋づる式に買ってしまった。 今回分かったのが、経営の本というのは、いっかいの会社員が読んでも相当面白いということ。とくに、10年以上前のビジ…

新刊紹介メモ:数学はなぜ哲学の問題になるのか(イアン・ハッキング著)

数学はなぜ哲学の問題になるのか 作者: イアン・ハッキング,金子洋之,大西琢朗 出版社/メーカー: 森北出版 発売日: 2017/10/07 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 仕事で関わった書籍です。 発売日に合わせ、ここでも紹介させてもらいます。 興…

思考整理メモ:科学コミュニケーションから考える量子力学の解釈問題(後編)

中編からの続きです。 量子力学の解釈問題について、いまの専門家たちは何と言っているか(続き) ●「うまくいっているのだから、認めよう」派 筆者は、大学2年生のときに、はじめて量子力学の講義を受けました。 その講義の先生は「量子力学にはいろいろと…

思考整理メモ:科学コミュニケーションから考える量子力学の解釈問題(中編)

前編からの続きです。 はじめに、「量子力学の解釈問題」のあらましを簡単に振り返っておきたいと思います。 量子力学では、なぜ「解釈」が必要になったのか? 前編にも書きましたが、量子力学には「解釈」があります。 考えてみれば不思議です。物理学の「…

思考整理メモ:科学コミュニケーションから考える量子力学の解釈問題(前編)

ノーベル物理学賞が発表されたばかりで、世間的には「重力波」がトレンドなのかもしれませんが、今回は「量子力学」がテーマです。とくに「量子力学の解釈問題」について、近頃考えたことを書いてみたいと思います。 量子力学について、みんな違う意見を持っ…

読書メモ:時間とはなんだろう(松浦壮著)

時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体 (ブルーバックス) 作者: 松浦壮 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/09/20 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 現役の素粒子物理学者による、講談社ブルーバックスの新刊。「時間」の話が軸に…

読書メモ:佐藤文隆先生の量子論(佐藤文隆 著)

佐藤文隆先生の量子論 干渉実験・量子もつれ・解釈問題 (ブルーバックス) 作者: 佐藤文隆 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/09/20 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 突然ですが、量子力学の解釈問題についてどう思いますか? ……と聞かれて、…

読書メモ:物理学は世界をどこまで解明できるか(マルセロ・グライサー著)

物理学は世界をどこまで解明できるか―真理を探究する科学全史 作者: マルセロ・グライサー,藤田貢崇 出版社/メーカー: 白揚社 発売日: 2017/06/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「このまま物理学の勉強(あるいは研究)を続けて、自分はどこ…

探究メモ:脳科学は記憶の仕組みをどこまで明らかにしたのか〈番外編1:論文紹介 Neuron 2017 "Memory Takes Time"〉

以前、本ブログでは「脳科学は記憶の仕組みをどこまで明らかにしたのか」と題した一連の記事を書きました。 その後も、記憶研究の動向は気にするようにしているのですが、先日ちょっと面白い論文を見つけたので、ここで紹介してみたいと思います*1。 Nikolay…

読書メモ:自然主義入門(植原亮 著)

自然主義入門: 知識・道徳・人間本性をめぐる現代哲学ツアー 作者: 植原亮 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2017/07/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 最近、科学と哲学の距離が近くなっているのだろうか。科学者と哲学者が合同開…

読書メモ:退屈なことはPythonにやらせよう(Al Sweigart著)

退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング作者: Al Sweigart,相川愛三出版社/メーカー: オライリージャパン発売日: 2017/06/03メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (4件) を見るめずらしく技…

読書メモ(再掲):かくて行動経済学は生まれり(マイケル・ルイス著)

かくて行動経済学は生まれり 作者: マイケルルイス,Michael Lewis,渡会圭子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/07/14 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 『かくて行動経済学は生まれり』という邦題には意表を突かれた。副題の"Friendship"…

読書メモ:ブラックボックス化する現代(下條信輔 著)

ブラックボックス化する現代 変容する潜在認知 作者: 下條信輔 出版社/メーカー: 日本評論社 発売日: 2017/06/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 認知科学者、下條信輔氏による社会評論。2010年から執筆を担当している朝日新聞デジタル…

読書メモ:脳はいかにして意識をつくるのか(ゲオルク・ノルトフ 著、高橋洋 訳)

脳はいかに意識をつくるのか―脳の異常から心の謎に迫る 作者: ゲオルク・ノルトフ,高橋洋 出版社/メーカー: 白揚社 発売日: 2016/11/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 原題は“Neuro-Philosophy and the Healthy Mind: Learning form t…

読書メモ:工学部ヒラノ教授のはじまりの場所(今野浩 著)

工学部ヒラノ教授のはじまりの場所 ―世田谷少年交差点物語― 作者: 今野浩 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2017/06/03 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「出身高校は?」「都立日比谷高校です。」「あの日比谷ですか!」「そうです、『昔は』…

読書メモ:Behave(Robert Sapolsky著)

Behave: The Biology of Humans at Our Best and Worst 作者: Robert M. Sapolsky 出版社/メーカー: Penguin Press 発売日: 2017/05/02 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 「なぜ私はどうでもいいことで怒ってしまうのか?」「あの人はなぜ浮気…

読書メモ:我々みんなが科学の専門家なのか?(ハリー・コリンズ 著、鈴木俊洋 訳)

我々みんなが科学の専門家なのか? (叢書ウニベルシタス) 作者: ハリーコリンズ,Harry Collins,鈴木俊洋 出版社/メーカー: 法政大学出版局 発売日: 2017/04/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 書名が面白い。『我々みんなが科学の専門…

読書メモ:科学とモデル(マイケル・ワイスバーグ著、松王政浩訳)

科学とモデル―シミュレーションの哲学 入門― 作者: マイケル・ワイスバーグ,松王政浩 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会 発売日: 2017/04/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 科学者は、ものごとを理解するのに「モデル」(数理モデル…